“辛くてうまい”マレーシア料理の神髄を味わいたいならこれ!
マレーシア料理の辛さは、うま味に通じる
マレーシア料理って辛いんですか?とよく聞かれます。 辛いか、辛くないか、うーん……答えにくい質問なのです。人によって辛さの感じ方はまちまちで、辛いのがソコソコ平気な私にとっては「マレーシア料理はあまり辛くない」ですし、辛いのがまったくダメな人にとっては辛いかも。
たしかに、マレーシア料理の多くに唐辛子が使われています。たとえば、唐辛子と空芯菜を炒めた料理、「バクテー」という薬膳スープには唐辛子醤油が必須です。ココナッツミルクのまろやかさに惑わされ、口に入れた瞬間は甘く感じるけれども、食べすすめるごとにジワジワと辛みが口の中に広がる「チキンカレー」もマレーシア料理の代表各。
そうやってひも解いていくと、マレーシア料理にとっての唐辛子は、和食にとっての醤油に似ています。味の決め手となる基本の調味料。そして、醤油が“塩気”と“うま味”の両方の味があるのと同じで、唐辛子も“辛味”と“うま味”の両方の役割があります。辛くないと、マレーシア料理にうま味がないのですよ、これホント。
というわけで今回は、東京で味わえる、おすすめの辛いマレーシア料理を紹介しましょう。東京・渋谷のマレーシア料理店「マレー・アジアン・クイジーン」にて提供している、こちら。辛くて、うま味たっぷりの2品です。
みそ焼きならぬ、辛味ソースが香ばしい焼き魚「イカン・バカール」
スパイシーな辛味ソース(サンバルソース)をたっぷり魚にぬって焼いた料理。「イカン」は魚、「バカール」は焼くという意味の現地語で、つまりは、マレーシアで「焼き魚ちょうだい!」と注文すると、この料理がでてきます。辛味ソースが香ばしく炙られ、それが魚の身にしっかりまとわりついて、うんまいこと! 和食でいうなら飛騨の朴葉焼きに似ていますね。 「マレー・アジアン・クイジーン」では、その日に仕入れた白身魚の切り身を使い、バナナの葉っぱに包んでグリル。辛味ソースといっても、口の中で弾けるタイプの辛味ではなく、コクがあり、後からジワジワくるタイプ。魚との相性も抜群で、白いご飯がぐんぐんすすむ一品です。
唐辛子と煮干し。うま味ダブルのナシゴレン・カンポン
すっかり日本でもポピュラーになったナシゴレン。マレーシアでは、ナシゴレン・USA、ナシゴレン・パタヤ、ナシゴレン・イカンマシン、ナシゴレン・チナなど、種類豊富なナシゴレンを味わえますが、この「ナシゴレン・カンポン」は、激辛ナシゴレンとして有名。メインの具は煮干し(現地語でイカンビリス)。カリカリに素揚げした煮干しをたっぷり加え、そこに生の唐辛子を刻んだものがザクザク。唐辛子の辛味がイカンビリスの香ばしさをひきたて、やみつきになる料理です。
以上がおすすめの辛い料理2品。ただ、辛さの感じ方はひとそれぞれですし、シェフの体調によって(?)辛さの加減は変わります。その日出会った味を大事に、マレーシア料理を楽しんでください。
MALAY ASIAN CUISINE(マレーアジアンクイジーン)お店情報
所在地 | 東京都渋谷区渋谷2-9-9 SANWA青山ビル2階 |
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TEL | 03-3486-1388 |
営業時間 | ランチ 11:00~14:30 ディナー 17:00~23:30(L.O.22:30) 日曜 11:00~22:00(L.O.21:30) |
定休日 | 無休 |
アクセス | 渋谷駅徒歩約8分 |
【記事執筆】
All About マレーシアガイド 古川 音
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