HOME

2018年“この夏絶対流行する!エスニック食“ランキング

全日本エスニックグランプリ投票要項

5⽉29⽇(S29)エスニックの⽇に合わせて、⽇本エスニック協会員100名に調査した「⽇本エスニック協会が予測する“この夏絶対流⾏する︕エスニック⾷”ランキング」を発表。
昨年は「ビリヤニ」「フムス」「バクテー」が上位となりましたが、今年は第1位が⽶粉麺「ラクサ」、第2位はパン「ロティ」、第3位はサンドウィッチ「バインミー」に決定。昨今、特定メニューの専⾨店が登場したり、エスニック各国のイベントが増えたこともあり、エスニック圏各地で広く⾷べられる主⾷料理がランクインとなりました。

2018年“この夏絶対流行する!エスニック食“ランキング

“この夏絶対流⾏する︕エスニック⾷”に選ばれたラクサ(左)、ロティ(中)、バインミー(右)。

<第1位︓スパイスやハーブを多⽤した⽶粉麺料理「ラクサ」>

マレーシアとシンガポールで⾷べられているスパイスやハーブを多⽤した⽶粉麺。現地にはラクサ専⾨店があるほど、頻繁に⾷べられており、⽇本のラーメンのような存在。味や具材は地域によって異なり、特にマレーシアは種類が豊富。北部ペナン島の「アッサムラクサ」は、⻘⿂出汁のクリアなスープに、酸味、⾟味などが加わり、隣国タイの味覚の特徴にも似ています。⼀⽅、シンガポールに近いマレーシアの南部マラッカでは、ココナッツミルクのカレー麺「ニョニャラクサ」が名物。また、シンガポールでは海⽼出汁の効いたココナッツミルクの「カトンラクサ」を専⾨店で味わうことができます。⽇本でもご当地ラーメンがあるように、ラクサも地域によって独⾃に発展しています。アメリカCNNが⾏なった「世界で最も美味しい料理50」(2011年)調査で「アッサムラクサ」が7 位にランクインことから、ラクサの認知度は世界的に⼀気に⾼まりました。⽇本でもインスタント麺や冷凍⾷品にも「シンガポール⾵ラクサ」が登場したり、「アッサムラクサスープの素」が発売されたりと、⼈気麺へと成⻑しています。

 

 

<第2位︓南アジアなどで広く⾷べられる全粒粉などを使ったパン「ロティ」>

全粒粉や⼩⻨粉を使ったパンの⼀種であるロティは、東南アジア、南アジアなど広い範囲で⾷べられています。インドレストランで提供される丸く薄く焼いたロティは定番のひとつ。国によってはクレープのように薄くして折り重ねるように焼くこともあれば、パリパリの円錐形に焼き上げる場合もあり、その形状はさまざま。東南アジアでは、「ロティプラタ」や「ロティチャナイ」と、焼き⽅や形状によって名称が変わります。⾷べ⽅としては、カレーにつけたり、炒め物に挟んだり、⾷事系パンとして味わうのが主流。他にもチョコレートや練乳、フルーツなどを飾りつけて、スイーツ系として⾷べられるなど、アレンジも豊富です。⽇本では⾷の細分化が進み、南インドレストランではナンやチャパティだけではなく、⾷事系のロティを提供する店舗も増え、スイーツ系では、ロティ専⾨店がオープンし、SNS映えするようなその⾒た⽬に注⽬が集まっています。また、マレーシアや韓国の影響で、ふっくらと焼き上げたロティパンを提供する店もあり、⾝近な存在として⾷べる機会が増えました。⾷事としてもおやつとしても楽しめるロティは、今後さらに需要が増えそうです。

 

 

<第3位︓フランスパンに野菜やパテなどを挟んだ具沢⼭のサンドウィッチ「バインミー」>

フランスパンに野菜やパテなどを挟んだ具沢⼭のサンドウィッチ。バインミーという名前⾃体に「フランスパン」という意味があります。元々、フランス植⺠地時代の影響でパン⽂化が根付いたベトナムや、カンボジア、ラオスではファストフード的存在として、屋台でバインミーを売る光景が⾒られます。朝⾷やランチ⽤に買い求める⼈も多いです。ニンジンやダイコンの⽢酢漬けや豚⾁のパテ、パクチーなどのハーブが⼊って、⿂醤のヌクマムのソースをたっぷりかけてあるので、ボリュームがありながらもさっぱりと味わえます。また、ベトナム南部ではフランスパンを蒸した「バインミーハップ」というものもあります。近年、⽇本ではバインミー専⾨店が続々とオープン。具のバリエーションの多さから、飽きることなく⾷べることができ、⾒た⽬もおしゃれ。昨今、⽇本には外国⼈労働者や留学⽣が多く滞在していますが、特にベトナム⼈が急増しています。その在留ベトナム⼈の需要により、バインミー専⾨店が急増したとも⾔われています。オーナーがベトナム⼈という店もあり、コミュニティーの場にもなっています。

 

⽇本エスニック協会アンバサダー 伊能 すみ⼦

【上記解説者︓⽇本エスニック協会アンバサダー 伊能 すみ⼦】

舞台制作や⺠放気象番組ディレクターを経て、⾷の世界へ。調理師専⾨学校で調理を学びながら、⾷の専⾨家であるフードアナリストとして活動を開始。メディアを中⼼に飲⾷情報の提案やアジア各国料理の執筆、講演、講師、レシピ制作などを⾏う。「ASEAN⾷のコンシェルジュ」、「タイフードコンシェルジュ」、「カンボジア旅のリポーター」などの肩書を持ち、⾷と旅の提案も⼿がける。

 

 

<⽇本エスニック協会概要>

●商号 ︓⼀般社団法⼈ ⽇本エスニック協会 https://ethnic-as.net/
●理事⻑︓伊藤 光
●事務局︓〒101-0025 東京都千代⽥区神⽥佐久間町1-8-4
●設⽴⽇︓2014 年10 ⽉29 ⽇
●⽇本エスニック協会アンバサダー(50 ⾳順)
伊能 すみ⼦(アジア/スパイス/シンガポール)、⽒家 アマラー 昭⼦(タイ料理)、おきよし(汎地中海料理)、佐藤 わか⼦(各国料理)、下関 崇⼦(タイ屋台料理、お惣菜)、シャンカール・ノグチ(インド)、⽩⽯ 路以(タイ料理ライター)、⾼岡 朋⼦(タイ/アジアのホテル)、⻑澤 恵(タイ料理)、古川 ⾳(マレーシア料理全般)、渡辺 玲(インド/スパイス/カレー)

2014年10 ⽉に⽇本国内においてエスニック⽂化や⾷の普及活動を⾏っているメンバーを中⼼に結成された団体。エスニック⽂化や⾷の魅⼒を普及させるとともに、⽇本の伝統的な料理とエスニック⽂化が融合した新しい⾷⽂化「エスニック×⽇本」を通じた地域活性や、企業・⾃治体とコラボレートした商品開発・プロデュースなど、様々な⽂化創造をすることをめざしています。