2025年“この夏絶対流行する!エスニック食“ランキング
昨年は「ビリヤニ」「カオソーイ」「フォー」が上位ランクインとなりましたが、今年は11回目にして初のランクイン「アチャール」と「カオソーイ」が同率1位に。さらに「フムス」が3位となり、昨年の主食が上位を独占する結果とは異なり、副菜にも注目が集まっています。また11回を迎え、10回のランクインがされた「ビリヤニ」が初の殿堂入りとなりました。
<第1位(同率)︓「アチャール(インド)」>
〜インド・南アジアで広く食べられる漬物〜
アチャールは、インドをはじめとして、パキスタンやネパール、スリランカ等、広く南アジアで食べられている野菜や果物を酢や塩、スパイス、油等につけた漬物。肉や魚もつけることもあり、日本の漬物同様、保存食として広がり、地域によって様々な食材で様々な作り方があります。特にインドでは南北で大きな食文化の違いがあり、アチャールにもその違いが出ています。南インドでは、タマリンドや酢で酸味を効かせるものが多く、北インドでは、オイルに漬け込み発酵させてつくることが多いのが特徴です。カレーの付け合せとしては欠かせない一品で、各家庭で手作りし、食卓に欠かせない1品です。日本でも南インドカレーのブームから、アチャールにも注目が集まり、「アチャールの素」等を使い、自宅でも手作りする人が増えています。
<第1位(同率)︓「カオソーイ(タイ)」>
〜2種類の食感の麺を楽しめるチェンマイで人気のカレーラーメン〜
カオソーイはタイの北部、第二の都市であるチェンマイの名物料理。中国系のイスラム教徒から伝来した料理といわれていて、禁忌により豚肉を食べないイスラム教徒のために、具材も鶏肉を使用しています。元々カオソーイは、周辺国のミャンマー、ラオスからタイへと伝わりました。
レッドカレーペーストをベースとしたスープに卵麺。さらに揚げ麺をトッピングするという個性的な麺料理です。カリカリの揚げ麺とモチモチの卵麺の食感の違いが楽しく、ココナッツミルクのマイルドな味に、唐辛子の刺激がグッと体に浸透します。柑橘のマナオ、玉ネギの一種であるシャロット、キャベツや高菜の酢漬けが添えられていて、それらを加えることで味がグッと引き締まります。観光地としても人気のチェンマイの名物料理であることから、日本人にも知名度が高く、ファンも多いです。カレーラーメンというイメージから食べやすく、タイ料理初心者にもおすすめです。
<第3位︓「フムス(中東)」>
〜健康・美容食として知名度を上げるひよこ豆のペースト〜
フムスは、レバノンやイスラエルなど中東の広い地域で昔から親しまれてきたソウルフード的存在です。「メゼ」と呼ばれる中東料理の前菜を代表する一品で、ひよこ豆とタヒーニ(中東の練りごま)、オリーブオイルなどをペースト状にしたものです。アメリカやイギリスでは定番のヘルシーなスナックとして市販商品も多く売られています。健康・美容というキーワードからも、グルテンフリー・ヴィーガンにも対応し様々な栄養素が取れるフムスは注目度が高まっています。コンビニエンスストアでの商品化や大手スーパーでも商品化されており、家庭でも取り入れやすい環境になってきたことで、上位2メニューに比べると“定着”してきたメニューといえるでしょう。
<「今夏絶対流行るエスニック食ランキング」調査概要>
●調査期間:2025年5月12日(月)〜2025年5月25日(日)
●対象:日本エスニック協会員110名
<⽇本エスニック協会概要>
●商号 ︓⼀般社団法⼈ ⽇本エスニック協会 https://ethnic-as.net/
●理事⻑︓伊藤 光
●事務局︓〒101-0025 東京都千代⽥区神⽥佐久間町1-8-4
●設⽴⽇︓2014 年10 ⽉29 ⽇
●⽇本エスニック協会アンバサダー(50 ⾳順)
伊能 すみ⼦(アジア/スパイス/シンガポール)、⽒家 アマラー 昭⼦(タイ料理)、おきよし(汎地中海料理)、佐藤 わか⼦(各国料理)、下関 崇⼦(タイ屋台料理、お惣菜)、シャンカール・ノグチ(インド)、⽩⽯ 路以(タイ料理ライター)、⾼岡 朋⼦(タイ/アジアのホテル)、⻑澤 恵(タイ料理)、古川 ⾳(マレーシア料理全般)、渡辺 玲(インド/スパイス/カレー)
2014年10 ⽉に⽇本国内においてエスニック⽂化や⾷の普及活動を⾏っているメンバーを中⼼に結成された団体。エスニック⽂化や⾷の魅⼒を普及させるとともに、⽇本の伝統的な料理とエスニック⽂化が融合した新しい⾷⽂化「エスニック×⽇本」を通じた地域活性や、企業・⾃治体とコラボレートした商品開発・プロデュースなど、様々な⽂化創造をすることをめざしています。